とても多くの学びと気づきをいただいたシンポジウム、仙台から来た甲斐がありました。
しっかりと自分の研究、そして業界が前進できるように落とし込んでいきたい。
東大安田講堂 |
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細田先生の講演 |
八木先生の講演 |
パネルディスカッションの様子 |
<シンポジウムの記録>
第2回 イオン未来の地球フォーラム
いま次世代と語りたい未来のこと ―持続可能な消費と生産―
○持続可能な消費と生産を考える(細田先生)
・「いいね」平成時代はモノではなく「共感」に価値を見いだす;モノ離れ
・平成21年度との消費動向の比較によると、男性は名目9.7%の減少、実質13.2%減少、女性は名目0.7%減少、実質4.5%減少(所得以上に消費が減っている)
・内閣府の調査:モノの豊かさ:心の豊かさ= 4 : 6 で心の豊かさを6割が求めると答えた
・価値とは?モノの上に乗っかった何か。 Cf. ユーチューバー
・ビジネススタイルの変化:サービスにお金を払うようになってきている(←モノからサービスにお金を払うようになってきている)。
・モノだけなら途上国にかなわない;価格競争になるのがつまるところ。
・廃棄物の動きにも変化が・・減少傾向で推移(簡易包装とか)
・成熟化経済を迎えて・・・物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求めている。
・腐った扉をけとばす・・・日本はなかなかできない。過去には明治維新とGHQマッカーサーの2例
・J.S.ミルの慧眼
・しかし、1つ気になること;貧富の差の拡大
日本はOECDの中でも相対的貧困率の高い国になってしまった;子どもの貧困率も高い→SDGs(H29官許白書等)
○漁業の持続性に関する国際機関での取組(八木先生)
・漁業:養殖=ほぼ1:1 ※牛肉(6,000万トン)や豚肉、鶏肉(1億1千万トン)と同じ規模である。
・FAOの会合では細かく何トン漁獲のお話はしない、仕組みのお話をする。
・マグロの種類;価格の順、寒い地域の魚は脂がのりやすい→値段がつく
価格の高いものが資源枯渇の高い順番でもある。
・人気の魚と不人気の魚があり、格差もある;不人気の魚は捨てられる。
・国際的漁業管理の課題:公開では海外の船を取り締まることは出来ない(主権侵害になる。領海ならばOK)。
・持続可能な開発の3本柱:環境、経済、社会→両立が難しい
・ノルウェー:環境と経済は◎、社会は△(築地のような市場はなく、雇用を最小限、機械化が進んでいる)。
・一方、日本は人の関与が多い→雇用を産み出している(加工場も人の手)→効率は劣るが、雇用を産んでいる;このパターンはアジアで多い、インド、インドネシアなど
・なぜか?これには海の状態が影響しているのではないか?;海洋生物のセンサス(COML)2001-2010
生物多様性高い=人の関与が高い
・地域に存在する5つの資本とは:自然資本、人的資本、社会的資本、物質的資本、金融的資本
・陸上での狩猟は衰退したのに海で漁業が継続できている理由;海の方が陸よりも物質循環が速いから(寿命が短い)※長生きする魚を獲りすぎると問題になる マグロとか
マイナーな魚も食べる。
○イオンにおける持続可能な調達と消費の取り組み(三宅さん)
・ASC認証の取り組み(JFみやぎ志津川支所のカキ、黒瀬水産のブリ)
・Fish Batonコーナーの設置
・Fish Batonコーナーの設置
<パネルディスカッション>
もったいない、脱物質:COデザイン(共創)、一緒に計画を立てていく
現在―あるべき社会的な姿
○論点1 くらしのあり方
・「物質循環経済」のキーワード
・便利さを追求するあまり無駄を出している(コンビニの弁当の例、カツ丼)
・フランスではOne-wayの使い方をやめるとしている;マイクロプラスチックの例もある
リユース、リサイクルすることのシステム作りは必要だろう(持続可能な便利さ、持続可能な情報)
↑完璧さを追求する心が強い日本人(そのために生じるロス)※曲がったキュウリとかひげの折れた伊勢エビとか
これには現地を見ていただくのが良い。
◎消費者が生産の現場を知らない
・減装(へらそう)ショッピング:神戸大学発祥の運動、リテラシーの中で
・足るを知る経済(Sufficiency Economy)
○論点2 社会のあり方
・持続可能な生産に必要な要素とは?社会制度、地球の役割とは・・
・要は「コストを誰が支払うのか?」に行き着く
MSC、ASCについてもコストは高い。
・関心を持ってもらうと言うことが大事。
※フランスでは産地に払う関心が高い;長い農村滞在も影響か、一ヶ月
・ライフスタイルを変えながら、産地情報を出していくことが大事になる(沿岸部の社会資本をいかに継続するのか)
・茨城:久松農園:有機、おいしい http://hisamatsufarm.com/
・フューチャーアースの役割;個ですることと全体ですること
・消費と生産が表裏一体
・ESDの役割は?
・小学生の強み;売り場で接点を持てること
・バラバラになった市場経済を現場で繋ぐ;低炭素化などの要素が入ったことで、協力しないと個々だけでは対応できなくなった。
昔は古紙を使わなかったが、今は使っている事例;できるだけの余地はある;どのように展開していくかが大事である
・教育は大事だが、上から目線だと反発を買う;まぐろ絶滅危惧の情報を与えると余計に食べたくなる(閉店セール効果)、改善しない
CO-デザイン;上から目線ではなく、みんなで一緒にやる、マスコミのみなさんがどう伝えるかも大事
自動車の例:欧州ディーゼル、日本ハイブリット / 欧州の選択肢は電池しかなかった:情報を共有する
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