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2017年5月24日水曜日

新しい水産基本計画

水産庁が策定した新たな「水産基本計画」及び「漁港漁場整備長期計画」に係る説明会に参加してきました。
今日の説明会の概要をメモメモ。

1 開 会
挨拶;大久保室長(水産庁水産業体質強化推進室)

2 議 事

(1) 新たな「水産基本計画」に係る説明及び質疑応答(大久保室長)
 基本計画冊子を使用して重要項目を中心に説明した。①水産資源の持続可能な形でのフル活用、②国民に対する水産物の安定的な供給と漁村地域の維持発展が骨子となる。2017~2021年度を計画期間とする。
・基本的な方針はこれまでと同じ路線を継承するが、日本漁業の国際的な競争力を高めるため、今後の生産主体となる「担い手」に重点的に経営支援をおこなうとの説明がなされた。
・また、従来の基本計画との違いとして、科学的な資源管理の推進や、企業の漁業参入促進(P10)※が文言化された。 
※やみくもに企業を入れるということではなく、水産資源の総合的な有効利用を念頭に、十分な活動ができていないところをもって企業の力と漁業者の連携ができるところがあれば、どんどん使おうという立ち位置。そのために、ガイドラインを策定し、活用できるところがあれば漁業者と企業のwin-win関係を築いていきたい。
・水産物の自給率目標について、食用魚介類70%、魚介類全体で60%、海藻類は73%を目標とする。
・その他、計画本文は検討を続ける、検討して成案するなどの表現が、今まで以上に出てきている。今は時代の流れが早いので、必要な検討はやることを宣言したもので終わっている。
Q:遠洋漁業のことをどう考えるか?多様な方式とは?(p20)(東北大)
A:相手先国に入漁を頼むところがあり、自国だけでハンドリングできない事情もある。国としては当然前進させたいが、相手のあること、情勢を見ていきたい。多様な方式とは相手国によって協力の見返りによってとか、入る先の国の条件(意向)に対応しながら進めるという意味である。(大久保室長)
Q:広域浜プランは今後、予算化すると見て良いか?(秋田県)
A:広域浜プランは元々競争力強化のために効率化できるところはしようというのが基本的な思想だが、現状、予算の実情はついて行ってない。財源は当然進めていきたい。(大久保室長)
Q:エコラベル乱立が進むが、この辺の見解は?(岩手県)
A:MSCとか他にメジャーになりつつあるラベルはあるが、日本のエ
コラベル認証制度はオリンピックとか契機に世界に認知されるようにしなければならないと考える。国内だとMELとAELはあるが、海外のものとは別物、統一するとか言うよりもそれぞれが出てきている。個人的にはそのようなラベルが付いていなくてもこれまで高度な衛生・品質を考えると良い気もするが、国際社会に対する対応を念頭に考えないといけないと思う。水研の“SHUN”プロジェクトなどでの対応も進んでいる。(大久保室長)
C:漁村では渚泊もあるが、沿岸では人口流出が進んでいる。震災復興も漁協と市町村も含めた漁業の活性化があっても良いと思ったが、その視点からも支援いただけると嬉しい。(県漁協)

(2)「新たな漁港漁場整備長期計画」に係る説明及び質疑応答
・4つの重点課題;①水産業の競争力強化と輸出促進、②豊かな生態系の創造と海域の生産力向上、③大規模自然災害に備えた対応力強化、④漁港ストックの最大限の活用と漁村のにぎわいの創出(←新たに追加)
・各課題の共通事項として、ICT化を促進する;漁港施設情報の電子化、漁港点検システム、ICTを活用した藻場のモニタリングシステムの開発(ドローン等)。

3 閉 会                  

説明会の様子











(仙台生活54日目)




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