開会挨拶(渡部終五氏、長谷成人氏)
渡部氏
・東日本大震災からの復興に向けて関わりたいというのがはじまり。
長谷氏
・台風の迷走、大きさ変わってきている。
・魚種交代、かなり話が盛り上がる、北海道でサケ定置にブリが入るなど。
・20年後、50年後などどうなるか。
・中国船のお話、1,000トンクラスの大型船
・世界の水産物のマーケットは大きくなっている一方で問題も。
・日本は日本の漁業実態を踏まえて
・定置網は沿岸漁業の4割、魚種は選べない。
・資源と産業と食文化を守るために
趣旨説明(帰山先生)
・人類は誕生以来「食べる」行為をとおして発展してきた(佐藤2016)
・1970年代
高度経済成長、1990年代 バブル崩壊と長い長期経済停滞、2000年代以降生態系レジリエンスの減少
・水産資源管理、水圏生態系の保全、持続可能な漁村社会の実現
・生産量変化;6種類が増加(9%)、58種類が減少(91%) 最近の動き
・秋田県ハタハタ;三位一体;水産試験場、行政、漁業者
・福島県沖ヒラメ資源のシミュレーション;禁漁状態でのヒラメの増加。大型魚の割合が従来の3倍に。効果的な海洋保護区と同じ役割になった。
1.日本の持続可能な水産業に向けて
江守さん
・近年の世界平均気温の変化;1980年から上昇、2000ー2010年は高位安定、今年はまた上昇(エルニーニョの発生など)
・IPCCWG1AR5より;二酸化炭素濃度上昇、北極海海氷面積減少、世界の海面水位上昇
・地球の温度上昇はいろんな指標で明らか。
・20世紀半ば以降の世界平均気温の気温上昇の半分以上は人為起源の要因による可能性が極めて高い(95%以上);自然要因(太陽、火山)と人為要因
・8つの影響;海面上昇、洪水、台風、熱波、食料不足、水不足、海の生態系損失、陸の生態系損失
IPCC WG2 AR5より
・適応策は多かれ少なかれ実施する必要性;水災害水資源、品種改良、熱中症など分野ごとに;社会のレジリエンス(強靭さ)の向上、特に途上国の開発のための政策に組み込むことが重要
・温暖化を何度で止めるべきか?の議論;「何を避けるべきか」「何を守るべきか」は社会の判断による。
・観点の違い;固有の生態系や文化、極端な気象減少、影響の格差、世界経済、大規模な特異現象
・パリ協定;世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求する。
・日本はTPPの議論で遅れていた。
・気候変化シミュレーション;2℃未満を目指した時と対策なしの時の比較;2100年
・今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去の均衡を達成する。
・排出削減対策のメニュー;省エネ、再生可能エネルギー、原子力、火力発電の効率化、燃料使用の電化、水素化、バイオマス化、森林減少の抑制と植林、メタンふろんの対策、革新的な技術、革新的な社会構造の変化など
・気候正義;先進国と発展途上国の問題;
・トランスフォーメーション;単なる制度や技術の導入ではなく、人々の世界観の変化を伴う変化
・ゴールの方向性の共有、様々な取り組み、勝者と敗者のサポート
・世界のCO2排出量はすでにピークを迎えた?international Energy Agency2016;IEA analysis for 2015
Q;南半球の温度上昇があまり大きくなかったがなぜか?
A;深層循環などの影響など
Q;トランスフォーメーション、どういう形で起こるのか?起こりえるのか?ボトムアップそれともトップダウン
A;途中までは倫理的な、社会的なリーダーシップ、途中からはなし崩しにみんなが従うなど、なっている。最近の日本の動きだと分煙とか。行政がアジェンダ、法律を作ったり、ある段階を超えるといつの間にかそうなっている。
日本の水産業の特徴と変遷(八木さん)
・平均的な魚がどうなっているか。
・資源の減少が叫ばれる中で買い手がつかないで捨てられている魚も多いのはなぜか?
・1970ー95年頃の好調は国際規制前の遠洋漁業(400万トン)とマイワシの急増(400万トン)で大部分は説明可能
・1996年以降;水産資源枯渇が原因との説(藻場干潟の減少、温暖化、埋め立て、ナルトビエイ;資源と水揚げが比例との仮定;サイエンス、BORIS WORMさん;漁獲データは資源の増減を反映していないなど(禁漁を反映していないなど
STEVENさんが反論→ ウォームは2048年崩壊説を事実上撤回;海中の魚の量と陸揚げされた魚の量が比例するとの考えは弱体化;レイさんと共著)
・生産者減少が原因との説(逆にも取れる;因果関係が不明、どっちが先?)、2000年代に入ってからは若い漁業者は減っていない。コントロール(対照区)を見る;漁業資源には関係ない似たような事例;米、生産者数と生産量の関係;ノルウェーの漁業;漁業者は減っているが天然漁獲は横ばい、増殖増えている。ドイツは船の数減少、天然・養殖とも減少、イタリアも同じで日本に近い。スペイン、フランスも減少、天然減少の動き。中国は漁業者数水揚げがともに上昇、ミャンマーやインドネシアも上昇(FAO統計から 漁業者数、水揚げ天然、養殖の動き)
・1990年以降、漁業生産の減少は先進国では一般的。農業も同じ現象。働き方がシフトしている、労働市場に着目した雇用対策の方が有効。
・生産量を維持したいなら需要側の動きを注目
・第二次産業、第三次産業に労働がシフト、日本の食のライフスタイルの変化、
・日本では生産が抑制されているにもかかわらず、資源が定位なのはなぜか?
・日本の水揚げ量が減少したのは漁業労働者の数が減ったため。
・店に並んでいる魚の量が減ったのは消費が減退したため。
・水産資源の回復は食料安保政策(無理に回復する必要はない)
・地域の雇用や社会を維持する上での産業維持政策は必要である。
・成熟社会到来説(私は推奨)
Q;資源管理はどの程度役割を果たしてきたか?
A;私個人としてはTACはあまり効いていない。日本はもともと免許制度を持っていたので、従来からの漁業管理が効いていたと思う。その論拠にTAC魚種は他の魚種に比べてふえているだろう。
Q;獲っても高く売れない?
A;若い人が入ってくるのは生活ができるから。年寄りは年金をもらいながら、若い人のあるところが儲かっているところ。
Q;獲っても高く売れない?
A;若い人が入ってくるのは生活ができるから。年寄りは年金をもらいながら、若い人のあるところが儲かっているところ。
Q;漁獲量を回復させることより需要を喚起させること、アイデアは?
A;ライフスタイルの変化による。家事だと15分以内とか。需要を喚起するとはお手軽を出すなどある。
木村さん
・エルニーニョが発生すると、うなぎの来遊量は半減する。
・マグロ類の資源が減少している。
2 我が国を取り巻く海洋環境の変化と海洋生態系
漁業管理のあり方(山川先生)
・世界の漁業と海洋生態系が危ない?の論調
・ウナギ資源の世界的な激減
・漁業下落説;栄養段階の低下
・水産資源の特徴;自立更新性(自然・生態系との付き合い方)、無主物性(共有地の悲劇)、不確実性という3つの特徴(親の仇と魚はとれるうちにとれ)
・レジームシフト;十年からの数十年規模の変動;不確実性への対応としての順応的管理
・HCRモデル;日本の資源に対するABC算定モデル
・管理目的・評価基準;現実世界(モニタリング、観測値;現実世界の状態)とバーチャルの世界(仮想現実モデルの動態、状態)→管理戦略と管理行動の決定
・レジームシフト概念からの教訓;資源水準が低下し始めた場合の漁獲のあり方(戦略)をあらかじめ想定して、設備や管理制度の中に組み込んでおく必要がある。(盛者必衰の理)
・どのようにすれば資源を適切に管理できるか;漁獲によって発生する外部不経済(資源の減少など)を自己の不経済として体現(内部化)する仕組みを作る
・無主物への対応;資源を私有財産権等に分割(IQ、ITQなど)、資源の利用権を特定の漁業者グループに与えて協調的な管理、国が一元管理、炭素税などによる縛り。
・入口管理と出口管理、質的管理と量的管理
・資源管理の枠組み;分権型か集権型か;たてIQITQ、TAC、漁業権漁業、横資源評価モニタリング、管理規制内容の決定、権利意思決定
・共有資源のガバナンス;1国家による解決、2市場による解決 第三の方法;セルフガバナンス(自主統治)ELINOR OSTROMさん2009年ノーベル経済学賞受賞
・沿岸漁業;多様性、多様な魚種の供給、コミュニティ
・沖合漁業;効率性、食の安定供給
・沖合漁業;効率性、食の安定供給
・分散型資源評価の例;北海道マアナゴ資源管理支援システム;データベースが漁船に組まれてどこが多いか見ることができる有望なシステム
・政策選択肢;グローバル競争シナリオ、生態系モザイクシナリオ、国家食糧供給保障シナリオ
・大西洋クロマグロの資源回復
・東京湾でも魚種交代?カレイ類などの食用魚類が減少、ホシザメやナルトビエイが増加
・日本型TAC管理;トップダウンの決定と自主的管理
・資源が回復すればすべて解決か?資源が回復してもとる人が少ない。
・日本国内におけるこれからの漁業問題;資源過剰漁獲のリスクよりも過小利用のリスクがおおきいのではないか?
・肉類と魚類の逆転、魚離れ、
・海洋生態系のバランスのとれた賢い利用;生態系上位魚種の専用食用を避ける、下位の魚の有効利用、ビジネスモデルに持っていけるのか?
グローバル時代における日本の水産業;これからの養殖(升間先生)
・日本の海面養殖の始まり;明治40年にクロダイ、マダイの養殖を始めた。
・ノルウェー6種、中国は13種、チリ6種、日本9種、イギリス5種類など
・ぶりは養殖がずっと多かったが、今は天然も伸びてきている。100%天然種苗。
・マダイは養殖が多く、人口種苗も活用されている。
・マダイは養殖が多く、人口種苗も活用されている。
・現状と課題;国内生産量(消費量)の伸び悩み;ぶりは海外展開など、経営対数の減少と大規模化、生産量は減っていない。生産コストの増大(種苗とエサ)と魚価の低迷、養殖種苗(原魚)の安定供給と安全性、天然資源の持続的利用、ASCなどの認証制度への対応
・近大水研;種苗の提供事業、たくさんの親を飼育している。
・最近ではマダイ、トラフグ、ヒラメ、シマアジが上位に要求されている。
・グローバル魚種ーブランド化ー大規模化ー海外戦略;天然種苗ー環境保護ー認証制度、資源管理の枠組み;地方戦略と生産技術の高度化(種苗の安定供給効率化、コスト削減、育種、魚病の発生防除、魚種の多様化;希少魚種);完全養殖
・これからの養殖;
1 単一魚種の量産化を進める一方で新たな養殖対象魚種の開発(魚種の多様化)
2 消費者が興味を引くような品質開発とブランド化
3 魚粉・魚油の代替原料の開発
4 海外での和食の広がりと健康志向を基にした海外戦略
5 製品を折り紙つきとするための認証制度への対応
6 天然に依存しない完全養殖の拡大
1 単一魚種の量産化を進める一方で新たな養殖対象魚種の開発(魚種の多様化)
2 消費者が興味を引くような品質開発とブランド化
3 魚粉・魚油の代替原料の開発
4 海外での和食の広がりと健康志向を基にした海外戦略
5 製品を折り紙つきとするための認証制度への対応
6 天然に依存しない完全養殖の拡大
成熟社会における地方の人口減少・高齢化の現状と問題点(中嶋先生)
・示された方針;悲観論的アプローチ;対処療法、楽観論的アプローチ1;人口維持背策を施して成長を目指す(政府の方針)、楽観論的アプローチ2;人口減のまま、新しい社会のあり方を探る(ここでのポイント)
・論点;国内マーケット、労働力、社会基盤
・2014年;まちひとしごと創生法が施行
・2040年から2050年をピークに減少する。
・地方創生における課題と対策;1
東京一極集中の是正、2 若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現、3 地域の特性に即した地域課題の解決
・高齢化と生産;高齢者がフル活躍できる一次産業への配慮が必要(フェイズ3)
・小さな拠点の形成が必要;
暮らし方革命(コンパクト化、社会を維持するための最低限の人数)
生き方革命(個々の人生、家族のあり方、コミュニティを再設計)
暮らし方革命(コンパクト化、社会を維持するための最低限の人数)
生き方革命(個々の人生、家族のあり方、コミュニティを再設計)
水産流通・加工・市場と地域振興
1水産流通加工市場の動向
・漁船隻数の減少(稼働隻数)、加工流通は様々な指標、減少傾向といえる
・市場;食生活経済指標の変化;バブル崩壊後は軒並み減少、魚介類は減少が大きく回復が遅いようだ。
・沿岸漁村地域;人口は減少、高齢化(日本全体に比べて10ポイント高い;加齢先進地?)、
;食糧安全保障の問題や地域崩壊の問題
・地域の価値;くらし、収入、生きがい、生き方、希望、食糧供給の場、均衡ある発展、多面的機能、豊かさ←地域振興が重要(高齢化しているが元気、不便だが幸せ)
・地域振興;古くて新しいテーマ;1960年代人口流出、産業振興、1970年代企業誘致、外来型アンチテーゼとして一村一品運動、産業振興を通じた地域振興←限界に直面、1990年代海業論、6次化、水産ビジネス 発展今日地域創生がキーワード どのような政策ベクトルが?
・本質;漁村地域資源を活用した地域経済の活性化;外貨を稼ぐ(水産物でいうものをイキガイニムケテ輸出する)、ないかを稼ぐ(人を呼び込んでサービスを売り、域内で経済を回す)→新たな地域活性化政策;浜プラン、6次化論;水産物資源を念頭、海業(水産資源➕海上資源等を念頭)
・6次化政策;2010年3月6次化法;農山漁村者の就業機会を作り、追加的所得の確保
・1農林漁家による加工流通小売販売飲食業への直接進出、2難しい場合には関連事業者と連携(27条)2つの方向性
・背景;条件1 生活の力点の変化;昔は家とかだったが今は余暇や食生活を充実、日本には大きな食ビジネス空間の存在、食と農の乖離(いかに埋めるか、ビジネス空間)2 成熟社会を迎えている(生産者と消費者の結びつきを強めること;流通チャンネルの中身をいかに減らすか)
・水産業は6次化でどんな感じか?;認定事業者数の数は2176件のうち水産業はわずか。なぜか?
・水産制約の条件;1事業ドメインの拡張;先住民=水産魚の存在、伝統的な仕組み=漁協共販、漁協のリスク負担力の弱さ
2連携 先住民はライバル、経済性→6次化をすすめるには?皆がwin-winになるための仕組みに対する議論が必要。
・海業とは;国民への多様なニーズに応えて海、景観、伝統文化などの多様な地域資源をフル活用して展開される漁業者を中心に展開される地域の活動
・多様な漁村地域資源;たくさんある(水産白書;平成24年;p130)
・愛知県三河三島、成功した島と失敗した島なぜか?;海業産業クラスターの形成、域内利益循環の仕組み(漁協と観光協会の連携)
・冊子;海業の時代;個別経済的、地域社会的、国民経済的;食糧安全保障問題
・地域のダイナミズム、経済は融合する、縦割りから総合政策へ
2漁村地域振興の方向性
3漁村地域振興政策の意義と課題
浜プランが中心だが、その前の段階である6次化政策の今(浜プランを取り上げない理由はあとから)
海業
日本の置かれた状況に見合った人材育成ー海外との比較も含めて(牧野さん)
1 日本水産業を取り巻く生態的社会的状況
・地理;日本周辺は世界三大漁業の1つ
・世界第5位の生産国、世界6位のEEZ(中緯度で南北に;多様性、親潮黒潮、UNEPの生物多様性のマップ)、
・漁獲物の多様性;緯度と多様度指数
・たんぱく質供給源としての日本の位置付け
・地域の基幹産業としての水産業は;日本の沿岸には6000以上の漁業集落、2900以上の漁港に18万隻以上の漁船、地域の基幹産業、高齢化、約60%が55歳以上、35%以上が65歳以上(皆元気)
2 これからの日本水産業の課題
・1共同管理の高度化;日本は共同管理が発達、欧米は政府管理が主流。業界と行政と科学の連携が不可欠。アジアが漁業の中心。アジア太平洋の水産業は日本との共通点が多く、共同管理が現実的。
コマネジメントのみが世界の漁業における多くの問題を解決するための選択肢(2011ネイチャー)
・2地域を支える;条件振り地域;多様な利害関係者と共に問題を特定し解決策を同定し、それを実装していく作業が必要である。フューチャーアースの概念、ステークホルダーを交えた
・3沿岸生態系保全;地域漁業者が地域の生態系の保全や修復に積極的な役割を担っていくことが大事;マリンポリシー冊子、知床2013?
・4消費者の役割;消費者自身が水産物に関する理解を深め、正しい購買を行うことが大事。
・水産機構のシュンプロジェクト;資源、生態系、環境管理、地域の持続性、安全安心の5つの軸;元データはすべて公開;エコラベルをとるときなど活用を想定、携帯アプリで双方向の情報交換、研究の方向性など。
3人材育成の方向性
・1生産者;各ライフステージで必要な教育(生涯学習の仕組みを強化;組合学校の拡充)、現場発のイノベーションを誘発(漁業士制度の強化拡充)、消費者からのフィードバックに基づく漁業創業や管理内容を変更改善(加工流通業者とビッグデータを活用;大きな魚ではなく価値ある魚)
・2普及指導員・団体職員
・共同管理を高度化するために役割は極めて重要;水産に関するサイエンス・コミュニケーション能力の訓練
・成熟社会ではまとめる役;コミュニケーションやファシリテーション能力
・3研究者
・これまでどおりの深く鋭い専門研究に加えて水産業全体を統合的に分析し使いやすい形にする人材が必要;現場参加型
・4消費者;正しい水産物を選び取る;広い意味での食育であり、学校教育や地域の障害プログラムとして実施、特に女性や若者の新しいアイデアやセンスに期待。
・5国際的な側面;アジア太平洋諸国やアフリカ沿岸国などと魚食国との連携が(魚食国アライアンス);海の恵みを人類が持続的に利用できるという基本的な価値観を共有できる人材の国際ネットワークWho's Who的な。人材リストも有効。
・水産セクターの外を見たときに水産セクターが求められるものは何か(水産セクターはアドバンテージが大きい)他の学術分野にも貢献できる。
総合討論
1コメント
瀧澤さん;科学ジャーナリスト、水産、お寿司文化の理解を。課題はあるが感触としてはイノベーションの源泉ではないか。江守さんのトランスフォーメーションが必要との意見は共感でき、つなぐ役割など考えたい。
中原さん;日本海洋政策学会の立場;海洋産業研究会1970年代誕生、漁業は産業、企業体、漁業を他の産業との関連をさらに進めなければならない(とはいえ、漁船の建造には造船の技術、魚探では音波の技術、衛生情報の活用などリンゲージは進んでいる)。
長谷さん;漁業調整が多かった(資源管理含む)、漁業者との仲介役、八木先生の漁業生産の話、よくよく聞くと売れない魚が減っているとか・・確かに。診断が正しくないと処方箋は正しくならない。マスコミ受けするのはセンセーショナルなもので実務をする者からすると首を傾げたくもなることもある。バーチャルは現実に戻すとどうなるかは大事。産業政策と地域政策の狭間、しかし、国内鎖国的な発想ではダメで、そこで生き残れるには競争力のある漁船は残す必要がある(大中まきも規制を受けている;海区;気候変動;保護は必要)。バランスの確保が大事。外部の企業の参入も打ち出していきたい。win-winの形に。内向きの水産だけの話でなく外向けにも。
2帰山先生;提言案へのご意見(7つ)
・持続可能な水産業の構築に向けて;フューチャーアース(2013);海洋生態系と水産業
1)すべての人への水、エネルギー、食料の提供を管理する
2)人間の福祉を支える陸上、淡水、海洋資源を保護する
3)変化する生物多様性、資源、機能の中で、持続可能な農漁村開発を促進する
4)人々の健康を改善する
5)構成で持続可能な消費と生産のパターン
・順応的な管理;水産業と海洋生態系の持続可能性
7つ;持続可能に向けた提言
持続可能な水産業;バックキャスト方式による生態系アプローチ型管理
持続可能な水産業のためのガバナンスの確立(責任者)
効果的な海洋保護区と禁猟区の設置
沿岸生態系の保全と回復および持続可能な漁村の構築
国際的貢献とそのリーダーシップの発揮
海洋モニタリングの継続とビッグデータの管理、海洋生態系と生物資源変動予測モデルの構築
教育のパラダイムシフト(日本の食文化は高く評価されているが、国内では廃れている;広い知見の分離融合型の水産科学がこれから必要)
2010年マリンポリシーやぎさん、日本は海洋保護区の先進地、外国はクオータ制、海区の制限は外国ではない。日本は海区制限、その地区をその人が保つのはやりやすい。そんな話をしていたが違うようだ。
長谷さん;水産はアジアが主だが、ルールは依然としてヨーロッパが作っている。世界6位のEEZでこの体たらく(しかし、世界6位の生産)
中原さん;燃料をLNGに変えるとか。沿岸から沖合の方に養殖というお話あった、今の時点で棚卸しすることも必要でしょう。IOTなど。アウトプットは水産物となるが、多角的に捉えてほしい。ガバナンスのことは資源管理、漁業者は海域の先行利用者、協調体制、ステークホルダーにも距離感や位置関係はバラバラ、どういう視点からするのかが大事。海洋保護区はノーアクセスノーテイクにリミテッドを加えて;どの程度の付け加えをするのかはサイエンスがするのだろう。
瀧澤さん;国民全体が水産物を過小評価している。価値の変換は必要で、海業は大事になる。若者の漁業集魚者が減ってない?後押し。学位を取った人が鳥羽で海業、民泊などで外国人に海の魅力を紹介するなどしている。海業を充実させてほしい。科学ジャーナリスト会議;持続可能な漁業;欧米のスタッフから日本は資源管理ができてないとの批判;そんなことはないと説明。日本の取り組みをPRなど。
3フロアから意見をもらう
・漁業共済組合理事;漁獲量が減ったのは漁業者が減ったから、漁業資源のアンダーユース問題;資源を利用する人間が少なくなっているのなら、外国から呼んで活用すればという漁業セクターを超えて取らせればの議論もあるだろう。中長期戦略はどの立場を持つかで変わる。
国連海洋法条約;沿岸が取る量を決めて余ったら海外への話もある。多分、保全のために資源を残しているのは外国に資源を取らせよとはならないだろう
海洋保護区はいろんなパターンがある。日本にあった海洋保護区をいかに作るかだと思う。禁漁になって魚が増えた事例、ホッケが減った;小型化;
若者にいかに魅力的な浜を作っていくのか?
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