1. 生物・食品としてのカキ(高橋計介所長、カキ研究所)
・先ほどの菅原市長のお話、カキは生涯に一回しか目を持たない。
量が少ない。その他、土壌改良材などもあるが、より効果的に多く処理できる用途がないと難
しい実情もある。
・先ほどの菅原市長のお話、カキは生涯に一回しか目を持たない。
・定着する前にだけ目ができて、その後は成長段階に応じて目を失っていく。
①食品としてのカキ
・古代ローマ時代から食べられている食材:シーザー(一回の宴会で5ダース60個は食べる)、ナ
ポレオン(好きではないから30個しか食べない)、セネカ(カキは心身に対して良い、幸福感をも
たらす)などの言葉を歴代の英雄と呼ばれた人たちが残している。
・優れた養殖種で環境適応力が強い。
・無給餌養殖種:餌を与えず海中の植物プランクトンを直接利用し、動物性たんぱく質を作り出す
生産方式
・カキ養殖は①残った餌で漁場汚染の心配がない、②海水浄化機能により海洋環境保全に貢献
する。
・カキは1日に400Lの海水を濾過:500mlペットボトル800本分に相当。
・米国の調査結果でカキが1つの川を濾過したとの見積もりもある。
②環境生物としてのカキ
・人類は進化のレベルの高い生物の生存生のみを気にしがちで、地球環境の悪化に気づかな
いことが多い。
・実際には進化のレベルの低い生物の方が環境変化に敏感である。
・この意味において、環境指標に適合する生物にカキが挙げられる:かき研究所では、カキは最
適な環境指標生物と考え、マガキを用いた環境評価手法の研究に取り組んでいる。
C:世界のカキ生産474万tの50%以上が宮城のカキの子孫である。
Q:殻についてのメカニズムの知見は?
A:殻の作り方は環境によって異なる。例えば内湾と外洋、一般に内湾は殻が薄いが、外洋は厚
い。また、長生きをするカキは殻が厚いという傾向にある。地域別では北ほど殻が厚く、南は薄
い。殻はいろんなものから身を守るという役割と嫌なものを外に排除する役割がある。
Q:フランスでも宮城のマガキが8割を占めた。宮城のカキの強さはどこにあるのか?
A:環境適用応力が非常に高いということしか分からない。国内のものを調べた研究では、宮城 は幾つかの項目でほどほど良いという結果であった。比較項目ごとに1番手になるというのはな
かったが、平均して2~3番手に位置していた。このことから、どこにでもいける、バランスが良
いということが広がった要因だろう。
Q:カキ殻の残渣に困っているが、殻が環境に良いというのは本当か?
A:カキ殻による水質浄化の効果は間違いない。ただし、排出される量に対して有効利用できる量が少ない。その他、土壌改良材などもあるが、より効果的に多く処理できる用途がないと難
しい実情もある。
髙橋所長 |
☆カキの海水浄化の実験 (気仙沼水試)
2つの水槽の海水をプランクトンで濁し、カキの入っている水槽と入っていない水槽で比較実験を紹介。イベント終了時には2つの水槽の差がはっきりと!
かきの水質浄化機能 |
☆特別発表(唐桑小学校6年生)
⇒ カキ養殖などの体験学習を児童が交代で紹介した。地域や父兄の協力、コミュニティの中で人間中心ではなく、自然の循環の中に人間がいることを学んだなど報告した。
唐桑小学校の発表① |
唐桑小学校の発表② |
2. カキと健康 カキのパワーを検証(渡辺オイスター研究所、渡辺社長)
・日本人はミネラルが少し不足気味:カルシウム、亜鉛鉄、銅・中食が増えた:お惣菜は具材だけ
で汁が少ない、汁にこそミネラルは多く含まれる。
・亜鉛が不足するとうつ病との因果関係が報告されている。
・ストレスホルモン:低亜鉛食ではストレスホルモンの分泌が増加する。
・レム睡眠が記憶を整理してストレス解消につながる;カキを食べるとレム睡眠が増える 。
Q:カキを最大限に発揮できる調理法は何か。また、何個食べれば良いか?
A:目的によって調理法は異なる。古文書からリフレッシュなら煮る、美容なら焼くなどの記述あ り。非常に少ない時でも8~10個とか食べて欲しい。旬の時に旬のものを食べるということが 良 い。
Q:カキのノロウイルスはどうか?
A:カキとノロの関係性に変化がないが、最近の新しい動きでは、検出方法の進展が挙げられ、 感染力のないノロと感染力のあるノロとの区分が可能になっている。
渡辺社長 |
3. 唐桑のカキ生産 おいしいカキを届けるために (畠山運営委員長、JF唐桑支所)
・品質の良いものを作っていれば、認められる。
・カキの良し悪しはほぼ種がきで決まる。
・カキはどこにでも持っていけるが、環境だけは真似できない:唐桑は世界でも有数の漁場であ
る。
・深下げをすれば付着物は付かないが成長が偏ることから水深を浅くしたら付着物が大量に付
いた。
・付着物対策として始めた温湯処理:60〜65℃で20~30秒。
・工夫した耳釣りの方法。
・唐桑は水温が低い分、成長は南に比べて遅いが、その分、熟成させて練乳のようなカキが出
来上がる。
・震災後は瓦礫処理を漁業者が一緒に行ったことで、連帯感ができた。
・震災前は筏式だったものを6~8割ははえ縄式に変更した。
・また、漁場を減らし、筏の間隔を大きくした。
・新しい動きとしては、4~5月までの生食での出荷がカキ部会で認められた(従来の3月までから
延長へ向けて)。
・春先の4~5月までのカキがうまいし、ノロウイルスも少ない。
・カキ独特の臭みもなく期待している。
・全国三陸のカキファン(仙台のアイリンク)、唐桑復興支援協会、広島県から筏の支援(100台
分)、フランス(ロープ、浮きダルなど7t)、ボランティアも数千人単位で入っている。
・もまれ牡蠣:唐桑ブランド、耳吊り、沖だし、温湯処理
・あまころ牡蠣:シングルシード、オイスターバー向け
・海水検査、貝毒検査、ノロ検査、規格検査やトレーサビリティシステム(韓国牡蠣の偽装から端
を発して始まった)、生産から加工までのワンウェイ方式のロックのついた容器など、安心安全
体制には万全を期している。
・カキの良し悪しはほぼ種がきで決まる。
・カキはどこにでも持っていけるが、環境だけは真似できない:唐桑は世界でも有数の漁場であ
る。
・深下げをすれば付着物は付かないが成長が偏ることから水深を浅くしたら付着物が大量に付
いた。
・付着物対策として始めた温湯処理:60〜65℃で20~30秒。
・工夫した耳釣りの方法。
・唐桑は水温が低い分、成長は南に比べて遅いが、その分、熟成させて練乳のようなカキが出
来上がる。
・震災後は瓦礫処理を漁業者が一緒に行ったことで、連帯感ができた。
・震災前は筏式だったものを6~8割ははえ縄式に変更した。
・また、漁場を減らし、筏の間隔を大きくした。
・新しい動きとしては、4~5月までの生食での出荷がカキ部会で認められた(従来の3月までから
延長へ向けて)。
・春先の4~5月までのカキがうまいし、ノロウイルスも少ない。
・カキ独特の臭みもなく期待している。
・全国三陸のカキファン(仙台のアイリンク)、唐桑復興支援協会、広島県から筏の支援(100台
分)、フランス(ロープ、浮きダルなど7t)、ボランティアも数千人単位で入っている。
・もまれ牡蠣:唐桑ブランド、耳吊り、沖だし、温湯処理
・あまころ牡蠣:シングルシード、オイスターバー向け
・海水検査、貝毒検査、ノロ検査、規格検査やトレーサビリティシステム(韓国牡蠣の偽装から端
を発して始まった)、生産から加工までのワンウェイ方式のロックのついた容器など、安心安全
体制には万全を期している。
Q:新しい担い手、唐桑の牡蠣に惚れ込んで希望者が来た時にどういう対応をするのか?
A:外部からの全くの素人さんでも希望があれば歓迎したい。唐桑では震災後に7〜8名が漁業
をするために戻ってきている。
A:外部からの全くの素人さんでも希望があれば歓迎したい。唐桑では震災後に7〜8名が漁業
をするために戻ってきている。
畠山運営委員長 |
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